すべてのショルには意味がある
先日は、
ここ数年のショルの歴史(→★ )と
オフショルについて(→★ )、
2回に分けて、肩の魅せ方について書きました。
肩を使った慣用句はいくつかありますが、
肩を怒らす、肩で風を切る、肩を張る、といった肩を強調する言葉は、
威勢のよい、力強いイメージの慣用句ですし、
肩を撫でおろす、肩を落とす、肩の荷が下りるといった言葉は、
優しく、弱いイメージの慣用句です。
このことからも分かるように、 肩は、身体の中でも、人間の強さ、弱さを表現するパーツ。 肩の魅せ方、というのは、 単なるデザインだけでなく、イメージを大きく左右します。
ここ数年、ヌケ感、ゆる感、というキーワードがよく見られます。
おしゃれだけど、キメキメじゃない、
ヌケ感、ゆる感というのは、今のファッションを語る上ではずせないポイント。
そして、
このゆる感を表現するための袖変化、
というのも、一つのトレンドになっています。
すっかり定番になった、ドルマンスリーブ。 (MORE 2月号より)
あと、AneCanでは、やっこ袖と表現されていたコチラ。
(AneCan 4月号より)
これらは、裁ち出し袖と言って、 見頃と袖に切り替えを作らず、1枚で繋がっているものです。 こうすることで、肩を強調せず、その存在を和らげて見せる効果が。
また、肩~腕に沿っていないため、布にゆとりができて、ゆる感が出る。
今のキメすぎない、ゆるいムードを表すのに、
うってつけのディテールというわけです。
ということを踏まえて、
今春夏のオフショル以外の肩の魅せ方をチェックしたいと思います。
その2へ続きまーす。