N30DKのロールモデルはいない。
イケダハヤトさんの「人生を楽しんでいない人の4つの共通点 」という記事を読んで。
彼は、人生を楽しんでいない人として、「死を意識していない」「自己肯定感が低く、自分に自信がない」「他人に合わせて自分を偽っている」などを挙げています。私はじぇーんじぇん該当せーへんなぁ、やっぱりねー、とご機嫌に読んでましたが、最後の「ロールモデルが見つかっていない」というのを見たとき、ごーんという衝撃の鐘が頭の中で鳴り響きました・・・。おおう、私まさに今、それで悩んでおるんです!!
人生を楽しむには、ロールモデルが必要
今後の働き方、生き方を考える上で、「ロールモデルの不在」を思うことが多くなりました。少なくとも、今の会社には、「私もこう働きたい!」と思えるような方は残念ながらいないです。ま、私が入社したころは、結婚退職当たり前で、産休とる人が増えたのも、私たち世代からなので、それもしょうがないのかもしれません。働く女性の環境は、大きく変わっています。
核家族化、晩婚化、離婚の増加・・・、家族のあり方も、大きく変わってきています。自分の両親も、尊敬できるとこもありますが、どちらかというと反面教師だったりして。
女性が昇進を目指さないのは、前例が少ないから。男性がみずから昇進を選ばない人が少ないから。 すれ違う「女性活用」の現実 昇進主義に限界、経営幹部からは意外な声も - SankeiBiz http://t.co/kzkN1yAuda @SankeiBiz_jpさんから
— acorn (@acorn10103460) 2014, 3月 6
こういう問題も、やはりリアルなロールモデルの不在で躊躇しているんですよね。Twitterでは女性幹部がいない、ということだけに言及しましたが、男女問わず素敵な生き方、憧れる働き方をしている上司がいたら、きっともっと女性幹部も増えるんじゃないかな。
将来の自分像が描きにくくなっているけれど、上司、家族、友人など、自分の近い関係性の中で、「ロールモデル」を見つけることが、難しくなっている時代だと思います。
具体的な「ロールモデル」はいない
「自分の将来の働き方が、具体的に想像できない」と、ロールモデルの不在を嘆く働き女子は、とても多いようです。「これからどうやって働けばいいか、ワーママランチ会しましょう!」と、現在妊婦さんの同僚からお誘いを受けてます。
2回目の育休からの復帰をして1ヶ月が経ちます。運と縁とタイミングのおかげで、1回目も、その五年後の2回目(が今)も、同じ部署で働いています。同じ人間の同じ部署への復帰ですが、何から何まで全然違います。
まず、上司が変わってました。社内には時短勤務者が私だけでなく激増しています。社会的にも、ワーママをめぐる環境は大きく変わっています。保育園の待機児童の問題など、1回目の時は、さほど感じなかったのに・・・、今回は苦労したなぁ。ちなみに、自分の環境も変わりました。頼りにしていた母親には頼れなくなり、2人になった分の育児負担は当然増えます。
同じ人間でも、1回目と2回目の育休明けの働き方は変えざるを得ません。同じ人間の中でもそうなのだから、同じ会社で働く、同じ職種のワーママでも、違うのは当然。ましてや、違う時代に生きてきた人に対して、ロールモデルにならないなんて嘆くことは、ハナっからおかしな話では・・・、と。
時代や環境だけではありません。どのような働き方をしたいか、どのような働き方ができるかは、人それぞれ。多様化の時代に、自分とぴったりの働き方、生き方をしていて、具体的にお手本になるような人なんて、存在するわけないのです。
「ロールモデル」は探すのではなく、作るもの
いま、時代にとって必要なのは、あたらしい生き方の創造でしょう。デザイン、スタイルの時代を経て、生き方そのものに創造性を見いださなきゃいけないほど時代は窮屈になってしまいました。あたらしい生き方を提案できる者、クリエイションできる者が、新の二十一世紀のクリエイターだと思います。
→ これはホントにそう思う。もはや「モノ」をデザインするのではなく、「生き方」をデザインする人が注目される時代。
ビジネスに関しても「生き方のデザインを変えることを助けるビジネス」じゃないと、創造とは言えなくなってきてる。
(太文字は、高城 剛さんの「私の名前は、高城剛。住所不定、職業不明。」の本からの引用。)
「具体的な」「身近な」ロールモデルを探そうとするから、行きづまる。ロールモデルを探すのではなく、今の時代を生きる、今の自分に合った働き方を手さぐりで作っていくしかないんです。ま、イケハヤさんのブログもタイトルだけでなく、中身まできちんと目を通すと、「様々な人の要素を掛け合わせて、自分なりのロールモデルをパッチワークで描いているようなイメージ」と書かれていて、誰かの生き方を具体的にお手本にしているわけではないんですよね。そもそも、彼が名乗っている「プロブロガー」っていう職業自体、まだまだ一般的ではないですもんね。「影響を受けている人」の影響を受けたとこをつなぎ合わせて、「自分なりのロールモデル」を作っている。
つまり、私たちの嘆きの本質は、「ロールモデル」となる人がいないことではなく、自分なりのロールモデルが作れないことなんじゃないかと。
こういう著名人の名前を出すと、「別に有名になりたいわけでもないし、そこまで出世したいわけでもない・・・、ただ年齢相応の責任ある仕事がしたいだけなの!でも、子供が小さいので、残業はできません!」なんていう声が聞こえてきそうです。てか、私の中から聞こえてきます。「確かに現実はなかなかそうもいかないけど、そんなに高望みでもないし、これからの時代のフツーになるんじゃないの?」って。
これって、何かに似ているなぁ、と思ったら・・・、以前このブログで書いたN30DKのファッションの要点5つと同じ感じ、しませんか?5番目の「別に梨花や紗栄子になりたいわけでなくて、鏡に映る自分に、違和感を感じないレベルでいいの。」ってやつとそーっくり。
それに対して私は、「この5つの条件を満たすためには、何を買えばいいかとか、そういう表面的な対策ではなく、今までとは違ったファッションとの付き合い方をしなければならぬと感じておりまして、N30DK代表、わたくしacornが、1つ身を持って実験してみよっかなーと思っていることがあります。」と書いておりまして、その実験が「制限ファッション」なわけです。
これ、働き方に置き換えてみます。
「どうやって働けばいいかとか、そういう表面的な対策ではなく、今までとは違った働き方をしなければならぬと感じておりまして、N30DK代表、わたくしacornが、1つ身を持って実験してみよっかなーと思っていること」・・・は、今はありませんのですけど、ほら、やっぱり、ロールモデルって、自分で作んなきゃいけなくなりましたよ・・・。
私にとってのフツーは、私だけの普通
同じように、あなたにとってのフツーは、あなただけの普通。人の数だけ普通があるのですな。なのに、そのオリジナルな普通を満たす働き方を外に求めても、しょーがないでしょう。
ロールモデルの不在を嘆いているのは、N30DKだけではなさそうです。
理想像で縛り付けるのが苦しいのは、ほんと同意なんだけど、完全にゼロベースで自分一人で情報集めて、価値観を形成して、それを自分で認めるという作業は大変なこと。ロールモデルがいて、それをマネすればやりやすい。僕も、たとえば「カリスマ有名主夫」がいたらどんなに精神的に救われるか、と思う
— 専業主夫ムーチョ (@mucho) 2014, 4月 28
確かに、「専業主夫」って「ワーママ」以上にロールモデルがいなさそうです。それでも、今の時代を自分(たち)らしく生きようとした選択の結果が今の生活。新しいロールモデルは、自分で作らなきゃいけない、と腹をくくってしまった方が、きっといい方向にころがれる気がしてきました。
今、一番のロールモデルは、
真夜中に「宇宙兄弟」読み中。
「モノづくりには…失敗することにかける金と労力が必要なんだよ」「失敗を知って乗り越えたモノならそれはいいモノだ」ムッタ、かっこいいゼー!
— acorn (@acorn10103460) 2014, 4月 25
「俺の敵はだいたい俺です」「自分の”宇宙へ行きたい”って夢をさんざん邪魔して足を引っ張り続けたのは結局俺でした」そんな風に言い切れる強さが欲しい。
— acorn (@acorn10103460) 2014, 4月 25
「宇宙兄弟」のムッタ・・・!
チームで仕事をする大切さを感じている人ならば、きっと共感してもらえるはず。
漫画にハマるなんて久しぶりだわー!