今、Factelier(ファクトリエ)に心惹かれる3つの理由
前回の続きです。
Factelier(ファクトリエ)の白シャツ、買ってみた。 - fashionを通していろいろ考えるblog
前回の記事では、主にファクトリエのシャツの"モノの良さ"について書きました。ハイクオリティー商品向けの日本の工場で作っているなあって感じの作りだし、大草さんの監修が入っているだけにデザイン的なバランスもとれてるし、その割には値段が手頃なのも理解できる。いわゆる、いいモノ作りのいいシャツ、でした。
でも、今の私のモノ選びの価値観は、作り上げられた"モノ"だけでなく、そのもう一歩先の背景にも惹かれるかどうか、なんです。特に、初めて買うショップで一歩踏み出せるかどうかは、背景が大きく影響してきます。
ファクトリエの魅力その1:作り手が見える
前回の記事で書きましたが、通常のアパレル商品は作り手(デザインをしている人ではなく、実際に手を動かして作っている人)というのは、表に出てきません。対してファクトリエは、工場を全面的に打ち出し、工場をブランド化しています。
(ブランドネームにも、工場名"HITOYOSHI"が織り込まれています。)
”ものづくりの過程を公開することというのは、すごく勇気のいることですが、見ている側からするととても面白いものです。” 最終のコンテンツはもちろんだけど、過程に共感できるかも大事。
「note」で有料オンラインコミュニティ始めます。 http://t.co/gl9qDODNYK
— acorn (@acorn10103460) October 28, 2014
ファクトリエのサイトは、工場の方々の商品に対する思い、縫製業としての誇り、などなど、作り手の情報であふれています。私はファクトリエのサイトを見ながら、ワクワクしてました。こういう人たちが、こういうところにこだわりを持って、こういう風に作っているんだなぁ・・・、そんな風に思いながら洋服を買う経験、なかなかないですよね?
ファクトリエの魅力その2:適正価格
生産者でもあり消費者でもある立場の私にとって、一番の共感ポイントはここでした。
工場には適正な利益を、お客様には適正な価格で最高の商品をご提供する。それがファクトリエのコンセプトです。
商売って、「お客さまは神様」では決してないと思うんです。工場は、経営を維持するための利益を得られ、消費者はいいものを適正な価格で手に入れられるのが、お互いにとってよい関係性。いいものを作ってくれてありがとう。買ってくれてありがとう。お互いにうれしいものでないと、長続きする関係にはなれません。
”「値段が安いから買うのだろう」と決めつけていたのでは、共感を呼ぶ商品は作れません。消費者は企業が発信する商品が、本当に自分たちのことをわかっているかをしっかり見ています。”
大給 近憲さん Mart - BLOGOS(ブロゴス) http://t.co/qUFj0CScZy
— acorn (@acorn10103460) November 1, 2014
もう、値段の安さじゃ勝負できません。安くて1シーズンならもつ、そこそこの商品は、もうおなかいっぱい。この商品はなぜこの値段なのか。いいモノである理由をきちんと説明してくれたら、共感する人も出てくるんです。
ファクトリエの魅力その3:ブランドとしての立ち位置
通常のファッション商品の流れ、仕組みを変えることで、工場もいい商品を作り続けることができ、買い手も品質の割りにはいいモノを手にすることができる。ファクトリエは、いい商品を作ることができる作り手と、いい商品が欲しいと思う買い手の、この関係性をつなぐブランドなんです。私たちが思う"ブランド"とは少しスタンスが違う。ブランドという割りには、なんかすごく控えめです(笑)。既存のブランドに対して価値を感じれない人ほど、ファクトリエのスタンスには惹かれるものがありませんか?
”そのお金が相手の人に行けば、その相手の人は同じようなものを作ったらやっぱりお金くれるんだっていうので、似たようなものを作り続けるわけじゃん。そうすると幸せになれるわけじゃん?”
ひろゆき「金」について語る - http://t.co/cTNVt6pWMd
— acorn (@acorn10103460) October 30, 2014
以前書いた「買う行為を意識する」とリンクする話かと思いますが、
2013年、春のファッションキーワード:ムード編、その3 - fashionを通していろいろ考えるblog
こういう、応援したい儲け方をする会社に、お金がまわるようにしたい。自分たちで稼いだ、大事なお金だもの。「お金とモノとの交換」というだけでなく、「その受け取ったお金が今度は誰が使うのか」というところも含めて満足したいのです。
最近、買い物行っても、正直つまらないんです。値札見て、この値段ならあそこで似たようなものあったかも、と比較して、でも、サイズが合わなかったりで、うー、めんどくさい!もういいや!と結局買わず、みたいな。こんなにたくさん洋服が売られているのだから、もっと自分の求めているものにピタッとはまる商品がこの世にはきっとあるだろう、と探すんですけど、そんなものはありません。シルエットとか素材感とか色とか値段とかサイズとか、どこかが不満。
より安くとか、より自分に合う、とか、モノの比較で選ぶということに、疲れてしまいました。比較でモノを買うということは、自分の中の"もっと、もっと"の欲を刺激するだけだなーって。
だからこそ、モノの奥にある背景が大事なんだと思うんです。なぜ今、こういうブランドを立ち上げたのか、ファクトリエのブランドスタンスにも共感するし、作っている人の思いが見える、ということにも、すごく惹かれます。従来の既製服では追及できない価値観で服を選ぶことができる、ということにとってもうれしくなりました。あぁ、こういう買い物経験がしたをしたかったんだと。こういうところに対して、お金を使いたかったんだと。(で、思わずLサイズを買っちゃったんですけど。)
ただ、話が元に戻っちゃうようだけど、初めの一歩はそのブランドのビジョンとかに共感できるかが大きく関わるけど、リピート買いするかどうかは、やっぱり最終的には、そのモノを自分が使って、満足するかどうかが一番大事。で、私はどうなのかというと、前回の記事の通りなわけで、リピート買いを検討中。
先日は入荷待ちだったチェックシャツ、カラーバリエーションも増えて、入荷されとります。
【DRESS掲載】ネルシャツ / ネイビーチェック - ガイアの夜明け企画 | ファクト リエ公式通販サイト
うー、迷う。でも、チェックシャツはそこそこあるので、違う柄がいいなぁ。寒くなってきたから、ニットもいい。でも、ベーシックカラーしかないのね。うーん。
買ったのか、買わないのか?いずれ明らかになります、きっと。
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