甘辛、ではなく、甘いか辛いかの、その両方。
ミックスコーディネート、という言葉が生まれて、もう10年くらい経つでしょうか。いまや、そんな言葉をあえて使う必要がないくらい、ファッションの前提とも言える、基本のスタイルになっています。
一昨年前(2009年)に取り上げた、レザーブルゾン×花柄ワンピース という、甘辛スタイルは、いわば、ミックスコーディネートの代表的存在。
相反するテイストを組み合わせることによって、キメすぎない、そのハズした感じがおしゃれ、だった。
と、あえて過去形に書いたのは、その流れに変化の兆しを感じたから。
SPUR9月号別冊では、
男前シューズとレディ・バレリーナ。
BAILA9月号では、
狙うは男靴と女靴!
と、相反する要素を混ぜるというより、どちらにするか、という切り口の企画が目に付きます。上にもあげたように、とりわけ靴に多い企画ではあるのですが、(男前靴が今季1番のトレンド靴だからでしょうね。)
GLAMOROUS10月号では、
まさしくズバリ、おじ派でいく?お嬢派でいく?という、トータルスタイリングでの企画。
そういえば、私が気になるコレクションにピックアップしたのも、レディクラシックとボーイッシュなブリティッシュ 、という相反するものでした。
甘い、かわいい、レディ、これらの要素に今年のトレンド「クラシック」や「レトロ」が加わって、女優テイストとか、お嬢スタイルと呼ばれるトレンドになっているのに対し、辛い、カッコいい、マニッシュ、これらの要素も「クラシック」、とりわけ「ブリティッシュ」色が強い方向に転がって、おじテイスト、おじスタイルと呼ばれています。
今シーズンは、それぞれに合う商品が、数多く提案されていますが、女優テイストが、春夏からの継続トレンドだったのに対し、おじスタイルは、これからが本番のトレンド。
とりわけ、おじスタイルに注目が集まっているように感じます。
それぞれは混ざり合うでもなく、とはいえ、対立するでもなく、それぞれが独立して、一人の女性の着こなしとして存在する、それが今年らしいスタイリングのような気がしています。
ちょっと長くなりそうなので、明日へ続く。
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