脱・洋服、脱・ファッション。
ファッション情報を中心とした2005年に設立された情報サイト。
Fashion snap.com
定期的にチェックしているのですが、この1~2年の傾向としては、ファッションにおける「脱・洋服」、さらには、「脱・ファッション」の流れについて書かれたものが増えてるなーってこと。
・最も目を引いたのはコスメと雑貨の構成比率がかなり高いこと。 婦人服売場にただ洋服が並んでいるという構図にはなっていませんでした。 ・そして各フロアにはちょっとしたアクセサリーやバッグ、シューズの一角、どこを歩いてもコスメと雑貨が目に飛び込んできます。よくぞここまで集めて散りばめたと思います。 |
(2013年01月15日)
・2013年に目立った傾向の1つに、服単体を売るのではなく、ライフスタイル全体を打ち出すショップやブランドの台頭が挙げられる。 ・着て過ごす「時間」を印象づけたり、価格のこなれた小物・雑貨での集客が見込めたりといった点で、ライフスタイル提案型のショップやブランドは消費を誘う力が期待され、14年以降もこの勢いは続きそうだ。 |
(2013年12月28日)
・僕は、ファッションやアパレルはこれから終わっていくと思っています。残るのは「感動ビジネス」。ファッション業界は今すでに衰退していて、ゼロにはならなくてもいずれ稼げる産業ではなくなります。 ・ファッションがコミュニケーションツールではなくなってしまったんですよね。昔は情報を知らないのが当たり前で、服自体が話のネタになったけど、今は違う。・・・おしゃれかどうかは昔ほど重要じゃなくて、清潔感さえあればいいかもしれないし、ブランドがいらない社会になっていくんじゃないかとも考えています。 ・この業界の行末を覚悟した上で新しいビジネスを考えていくのと、「まだいける。ファッション業界が死ぬなんてありえない」って信じながら仕事しているのとでは、この先に雲泥の差が出てくるんじゃないですか。 |
【インタビュー】 せーの代表石川涼 「ファッションは終わり、感動するものだけが残る」
(2014年2月5日)
・先月上旬ニューヨーク出張で改めて感じたことは「消費者はいまブランド服には関心がない」、でした。 ・服よりも靴、この傾向は特に先進国の大都市で顕著。各都市でファッション消費を支えているのは中東、ロシア、中国、中南米からの旅行者 ・地元の女性たちはトレンドがコロコロ変わるファッション衣料に多額の消費をする意欲が失せている。これまでたっぷり消費してクローゼット奥に眠る服にうんざり、いまは服でオシャレをする時代の気分ではないのかもしれません。ファッションに関心薄いのは値段だけの問題とは言い切れない部分もあるでしょう。 |
(2014年3月3日)
服に関心がなくなった、ファッションに勢いがなくなった、と言われるアパレル業界。ファッションとは何なのか 、と個人的にも迷走していた1年でした。
洋服なんてどーでもよくなって、でも、やっぱあかーん!な時期を過ぎて思うことは、若い頃のファッションは自己表現だったけど、大人のファッションは生き様、だよなぁ、と。
ファッション「だけ」を売っていると、新しい女性像、新しいトレンドの提案になりがちだけど、それを着て、生活している自分が想像できる服、生活に寄り添う服が、必要とされている。
洋服に関心がなくなったわけでなく、洋服を含めた生活を楽しみたいという人が、増えてきたんだと思う。服単体の展示ではなく、靴や小物、コスメや生活雑貨まで揃える、ライフスタイル型ショップが増えているのは必然の流れで、服が売れないとか嘆いてること自体が、おかしな話かもね。
だって、そもそも私が、洋服はそんなにいらないってバシバシ捨ててるし。
あと、個人的に思うことは、大量生産を前提とした洋服作り自体が、限界なのかもしれない。
こんだけ洋服が溢れているのに、それでも自分にぴったりの服というのは、なかなか見つからない。素敵!と思っても値段が高すぎたり、いい生地!と思ってもサイズが合わなかったり。
こんなにいっぱいあるのに、なかなかみつからないとなると、おしゃれって、センスあって、お金もあって、スタイルも良くないと、できないんだなーって、自分を責めるんですよね。
私の気分や体型は、ファッション業界の規格外なんだと、その疎外感からおしゃれを諦める、おしゃれに見切りをつける人も少なからずいると思う。
オートクチュールのような、オーダーメイドの時代が再び来ることはないけれど、もっとミニマムな服作り、パーソナルな服作りが大事になっていくんじゃないかなーって。
最近はそんなことを思っています。